コラーゲンの歴史を紐解く

コラーゲンはタンパク質の一種で、美肌作りをサポートしたり、骨や血管を丈夫にする効果があります。 化粧品やドリンク等で手軽に摂取する事ができますが、そもそも人間はいつ頃からコラーゲンを利用するようになったのでしょうか。 コラーゲンの歴史を詳しく紐解きます。

コラーゲンの起源は今から約6~8億年前まで遡る事ができます。 この頃、地球では急激な気候変動が起きた影響で大量に酸素が発生し、その結果単細胞生物がコラーゲンを作り出す事に成功しました。

地球上に初めて誕生したコラーゲンは細胞同士の接着に利用され、単細胞生物が多細胞生物へと進化するきっかけを作ったと考えられています。

人間によるコラーゲンの利用は古代エジプトでのにかわ製造が最初だとされています。

時代が紀元後に移ってからは、1690年にオランダでコラーゲンの製造が工業化され、その後ヨーロッパやアメリカにも広まっていきました。 当初、主原料は皮を用いていましたが、19世紀初頭には骨コラーゲンも作られるようになり、現在に至ります。

日本での工業化は1900年代に入ってから行われたため、諸外国に比べると歴史が浅く、本格的に利用されるようになってからまだ100年ほどしか経っていません。 食品として初めて利用したのは中世のドイツで、動物由来のコラーゲンを食べていました。

コラーゲンは非常に古い歴史を持ち、生物の進化に大きな影響を与えながら、人間とも深く関わってきたのです。